Case Study

HW環境模擬評価

新規パワー半導体搭載製品における設計改善事案 

次世代車載向けDC-DCコンバータにおいて、新型MOSFETの採用により高効率化と小型化が期待される一方、電気的特性の安定性や熱管理に関する新たな課題が浮上しました。顧客は多様な課題解決のため対策検証を行い、設計目標の達成を目指しています。

最適な評価実施による設計へのフィードバック体制の構築

多岐にわたる電気的特性評価(スイッチング特性、ノイズ、過渡応答など)や様々なケースを想定した熱測定評価を実施することで、技術的所見を顧客にフィードバック。それを基に検討した対策案を設計に盛り込み、さらに評価によるブラッシュアップを行うサイクルを構築。

HW環境模擬による実測評価体制の確立

電気的な効率・特性の改善

高効率化を追求する中で、スイッチング時のサージ電圧が設計許容値を超えるリスクが顕在化。詳細な波形解析とサージ発生要因の特定を行い、顧客と共にゲートドライブ条件やレイアウトの最適化を実施しました。これにより、効率を維持しながらもサージ電圧を抑制するバランスの取れた設計が実現され、顧客の設計目標達成に貢献。

熱設計の最適化による信頼性向上

車載組込み製品に深く関係する使用環境に対応するため、恒温槽とチラーを含む環境模擬ベンチを活用し、様々な動作条件下での熱測定評価を実施しました。これにより、過酷な車載搭載環境までを模擬した状態での耐熱性能を実動作として確認し、設計妥当性についての検証を可能としました。

設計目標達成と開発効率の向上

設計への評価フィードバックにより、設計目標を満たす回路構成を実現。さらに、評価・設計担当間のシームレスな共同作業による開発期間の短縮、新技術に対する設計・評価知の蓄積、類似製品への展開など、複数の成果を上げています。

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